令和２年度 都隊友会年次報告挨拶


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和2 年 6 月 17 日
　　　　　　　　　　　　　　　　　ご　　挨　　拶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京都隊友会会長 三田克巳

　長く記憶に残るような令和2 年となっています。
　自衛隊は、 新たな防衛 計画の 大綱 と 中期 防衛力整備 計画 の下で 、新たな戦略環境に適合する様にその形を変えてい ます。例えば、新聞等で累次紹介されているように、航空自衛隊に宇宙作戦隊が創隊されました。防衛省が打ち出している「多次元統合防衛力構想」のマルチ・ドメイン・バトル（伝統的な陸海空の 領域 に加えて、サイバー、宇宙、そして電磁分野の能力を有機的に統合 する 作戦）能力拡大のステップ です。 当初は宇宙のデブリ（ゴミ）の監視任務ですが、 今後任務を拡大していくのではないかと思います。時代は変わりつつありますね。
　我が国を取り巻く戦略環境は、世界的な 新型コロナの蔓延の中で、依然厳しいものがあり、また、大規模地震などの自然災害にも備え、現役の自衛隊員の皆さんは、一層厳しい環境下での各種任務遂行が期待されています。このような状況を踏まえ 、今年は 不透明ですが 、「隊員家族支援の協定」に基づく訓練 や、大規模災害時の情報収集協力訓練も満を持して再開を待ちたいと思います。
　本年の総会は、昨年秋から、十条駐屯地開催を目標に調整を進めてまいりましたが、政府による緊急事態宣言発出と自衛隊の対応態勢の強化等により、従来の形式での総会が実施できず、電子的方法による総会となりました。駐屯地等での総会開催は、隊友会員が部隊・隊員と交流し､部隊側からも隊友会を身近に感じてもらうための施策の一環として意義あるものであり、新型コロナの終息に関しては必ずしも楽観でき ませんが、部隊･隊員の皆さんにご迷惑をかけないことに留意しつつ、来年度以降も、駐屯地等での総会開催を模索していきたいと考えています。
　自衛官の定年延長の動きもあり、また、会費納入要領による会員区分変更の中長期的な影響も 依然として不透明なところもあります。終身会員の方々には、従来から特段のご理解を頂いていますが、引き続き、会務運営寄付金等ご協力とご支援を改めて宜しくお願い申し上げます。
　最近の自衛隊員募集は、少子化に加え、新型コロナによる募集広報活動の制約等もあり、東京地方協力本部は引き続き苦労をしています。自衛官候補生の募集対象年齢が拡大されており、高校等在学生のみならず、昨今の社会状況により転職を考えている若者等の情報があれば、東京地本の関係部署に情報提供をお願い申し上げます。
　新型コロナはまだ油断できない状況で、今後の隊友会活動がどのような形で行えるかは予断できませんが、会員の皆様には、心身の体調管理に注意して、このような中で警戒監視活動、国際任務等を遂行しつつ、教育訓練に勤しむ現役隊員の諸官に声援を送りたいと思います。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このページの先頭へ